【松下洸平】改めて思う、「スカーレット」の八郎が最高だったことを…パート4
朝ドラ「スカーレット」と「#リモラブ~普通の恋は邪道~」というドラマには松下洸平さんが出演したのをきっかけに八郎を思い出して振り返っています。
「#リモラブ」の脚本家は、「スカーレット」の脚本家・水橋文美江先生です。
水橋先生と松下洸平さんがタッグを組んだこのドラマ…面白くなる予感しかありません。
#リモラブでの青ちゃんからは、「八郎」を彷彿とさせることが多々あります。
改めて、「スカーレットの八郎」の素晴らしさを再確認してみたいと思います!こちらの記事は第4弾です。
今回は八郎が家を出てから「すごいな×3」までです。
喜美子を信じることができない八郎
2回目の窯焚きを失敗した喜美子(戸田恵梨香)が武志の教育資金にまで手をつけようとしたから八郎は出て行った。
武志を連れて出て行くことで、喜美子の目が覚めてくれたらと願っていたんだろうけれど…。
出て行った八郎を追いかけてきて、喜美子が泣いて頭を下げることを期待したのかもしれない。
喜美子はそんな簡単な女ではなかった。
むしろ喜美子は八郎がいなくなったことで、思う存分穴窯に没頭できることになった。
そして、喜美子は6回もの窯焚きを行い、それはすべて失敗に終わっていた。
しかしこの間、八郎以外の喜美子と親しい人たちは、喜美子の挑戦を止めるどころか、応援しているのだ。
いや、応援というか、喜美子の挑戦を信じて見守っていた。
ちなみに照子(大島優子)は例外で、穴窯をやめるように説得しにきたが、最後には折れて差し入れしてくれたりと照子らしい姿を見せてくれていた。
喜美子「八さんに足りひんのは信じる力や。信じて下さい。うちのこと信じて下さい。お願いします。やらせて下さいお願いします。」
(スカーレット第99話)
喜美子が言った通りなんだろうと思う。
八郎以外の人たちの喜美子への信頼感は半端じゃなかった。
「どうせ止めても言う事聞かないから(ダメだと思うけどね…)」というマイナスな気持ちを持っている者は一人もいなかった。
特にマツ(富田靖子)の「信じる力」はとてつもなかった。さすが、常治(北村一輝)を愛し続けた女である。
喜美子が子どもの頃から、家の事は喜美子任せでオロオロしてばかりいたマツを好きになれなかった私だったが、マツの貫いた家族を信じきるパワーには圧倒され、見る目がかわった。
お金の前に、八郎に足りなかったのは「信じる力」だったんだと思う。
「信じる力」があった上での”お金”の話し合いだったら、2人は離れずに済んだんじゃないかって思う。
八郎は陶芸家としてデビューして以来、ずっと息苦しさと共に歩んできた。
陶芸家として歩む難しさを知った気になっていた。
このことも、喜美子と壁を作る原因だったと思う。
八郎が喜美子に言った、「夢を叶え」という言葉は、中途半端だった。
輝く夢の前にある道が、平坦な道であるはずがないことを、苦労してきた八郎は知っていたはずなのに…。
三津と過ごしてきた日々が作り出した喜美子への罪悪感が、「夢を叶え」という言葉になってでてきたのだろうかと私は疑っている。
八郎は自分のことすら信じることができなかったから、喜美子を信じ切れなかったんじゃないかな…。
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喜美子に残した八郎のノートが切なかった
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八郎「僕にとって喜美子は女や。陶芸家やない。これまでも これからも。危ないことせんといてほしい…。」
喜美子「心配してくれてありがとう。うちは、八さんに出会うて…陶芸を教えてもろて…。やりたいこと見つけて 見つけられてほんまに幸せです。幸せやから作品を作りたいねん。作りたいんです。うちは陶芸家になります。」
(スカーレット第105話)
2週間の釜焚きの危険を知る八郎は喜美子にやめるよう言った。
だけど、喜美子の決心は変わらなかった。
喜美子の言葉からは、八郎を必要としていない心情が感じられた…。
そして、2週間の釜焚きを終えて取り出した作品…。その時の喜美子を思い出すと、今でも鳥肌が立つ。
たった一人で成功した器を手に取る喜美子が、強く美しかった…忘れられないシーンだ。
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そして、その作品を八郎は見に来ていたのが、切なすぎた(´;ω;`)
あの日、穴窯から取り出した作品を八郎が見に来ました。2週間たき続けて成功した作品です。 何も言わず いつまでもそこにいました。声をかけることはしませんでした。 八郎はノートを残していきました。めおとノートです。 すごいな すごいな」。「すごいな 喜美子」。 それを機に 八郎は信楽から京都へ移りました。 その後 四国の愛媛へ渡ったと聞いたのは何回目かの個展会場です。離れて暮らして2年が過ぎていました。
(スカーレット第107話)
八郎…。もう、なんなの。めちゃくちゃ悲しいやん(´;ω;`)
結婚前、陶芸家を目指す八郎を支えると言った喜美子。
そして、次は喜美子だと、喜美子の夢を支えると言った八郎。
夢を叶えたら普通ならばお互いに抱き合って喜ぶだろうに、喜美子の叶えた夢の先にあるのが別れだなんて、辛過ぎたわ(´;ω;`)
そして喜美子の個展にも訪れていた八郎。芳名帳に残した名は「十代田八郎」だった(´;ω;`)
どんな思いで喜美子の作品を見ていたのだろう。
信じ切れなかった自分を悔いたのだろうな。
喜美子の才能に嫉妬した小さい自分を戒めたのだろうな。
辛いなぁ。八郎の心情を思うと、本当に辛いなぁ(´;ω;`)
後に八郎は武志にこう言っている。
八郎「お母ちゃんはそんなもんやないで。もともと独自の造形力があった。それに自然のまま焼き上がる穴窯いうやり方が、うまいことはまったんや。ほんで、ええ作品生み出してるやろ。強い覚悟と天賦の才能でな。まねしても、おんなじもんは出来へん。ほかの誰にもまねできへんもん作ってる。心配すな。」
(スカーレット第119話)
陶芸家・八郎が作った素晴らしい作品は、すぐに誰かが真似をして、陳腐なものになってしまっていた。
が、喜美子の作品は唯一無二。誰にも真似されない。
もし、八郎と喜美子が一緒にいることになったって、八郎は苦しい思いを抱えるだけだったかもしれない。
天賦の才能の隣で作品を作り続けるのは、考えただけで息が詰まりそうだ。
八郎は陶芸家の喜美子を求めてはいなかった。
一人の女性として喜美子を愛し続けたかったんだと思う。
でも陶芸家・川原喜美子を誕生させたのは八郎だったんだから…、ほんまめっちゃ切ない話だわ、「スカーレット」よ。
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黙って作品を見続けた八郎の姿が圧巻だった
喜美子の自然釉の作品を見続けた八郎…。
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この八郎…息が詰まる。
八郎の心情を思うと苦しくなるシーンだ。
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今まで、八郎の優しさをたくさん見てきた。
深先生(イッセー尾形)の絵を売ったことを後悔し、子どもの頃の出来事なのにそれを謝った八郎。
喜美子を習いたいというが変な誤解をされないように、社長の敏春さんに話を通す真面目で優しい八郎。
喜美子がコーヒー茶碗を作りたいといえば、サニーの大野さんに掛け合って了解をとってくれる優しい八郎。
八郎は優しい男だった。いつでも喜美子の近くで笑っていた。
「スカーレット」に八郎が登場して以来、胸キュンの連続だった。
この落差たるや、一視聴者として受けるダメージ、大きすぎてしんどいわ。
松下洸平さん、凄すぎやないかい。
胸キュンから絶望まで…表現の幅広過ぎるんじゃないかい。
ぐさりぐさりと私の胸に包丁を突き刺してくる「スカーレット」の八郎、やっぱりすごかったとしか言いようがない。
では今回はここまでにします。
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さいごに
喜美子の作品を黙って見続けたあのシーン。
松下洸平さんが演じる八郎は、きっと自分の事を責めたんだろうなって思います。
もしかしたら八郎は、喜美子の傍にいる資格がないと思ったのかもしれない…と考えたかもしれないなと思います。
全身で八郎の思いを伝えてくる松下洸平さんの演技は素晴らしいですね。
最後まで読んで下さりありがとうございました♪
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