【エールのまとめ】浩二と三郎の関係について考えてみた
朝ドラ「エール」の中で、主人公の裕一の弟って、気の毒な存在だと感じたことはありませんか?
両親から存分に愛されている兄と、そうでもない弟…そんな風に見ていて感じました…。
私の思うところを書いてみました!
浩二と三郎について思うこと
「エール」で気になっていた、というかモヤモヤしたことに”浩二”と”三郎”の関係がある。
裕一(窪田正孝)の弟の浩二(佐久本宝)って、兄に比べて冷遇されたなかった?
父の三郎(唐沢寿明)は、裕一のことになると目の前の事ほっぽりだして、福島から豊橋まで行ってしまうくらい裕一愛がすごい。
なのに、店を継いでくれた浩二に対してはいつも冷たい態度。
浩二の話をきちんと聞こうという姿勢も見られなかったし、父から相手にされずほったらかしにされていた浩二が気の毒だった。
そんな親の態度もあってのことだろう。
浩二は兄が嫌いだった。
兄は自由に生きて、親から十分以上に愛されているくせに、家族を捨てて自分の好きな人と生きいこうとするのだから…。
浩二は、ずっと兄を嫌いなまま、両親と3人で暮らしていた。
せっかく継いだ家業も結局閉店。
役場で働きながら、病気の父を支えた。
父が病気の末に亡くなる時、浩二と父はやっと分かりあった。
三郎「浩二とは、何がなくても、言いてえこと言い合ってきたべ。なっ?」
(エール第55話より)
第55話を初めて見た時は、違和感を感じつつも、浩二がやっと父から愛されていたことを実感できたことを嬉しく思って私も泣いた。
でも、やっぱり違和感が残った。
朝ドラの中で”言いたいこと言い合ってきたところ”を見た記憶がなかった。
”いやいや、本当に三郎は浩二を大切に思っていたんだよ”ということを伝えたいのなら、何かそう思わせてくれるものが必要だったと思う。
「浩二には今まで伝わらなかったんだけど、実は愛情深く見守っていたんだよね。やっと最後に浩二がに伝わってくれたよかったー(泣)」みたいな納得のいく三郎の言動を視聴者に見せてほしかった。
浩二が全然気が付いていないときに、優しい眼差しで見つめてる…とかさ。なにかあるでしょうよ。
それがなかったと思うんだよね。納得感ゼロ…。
朝ドラの55年 全93作品完全保存版 (教養・文化シリーズ)
例えば、私が大好きな朝ドラ「スカーレット」は、常治が毒親と言われても仕方のないほどのクズっぷりを見せてくれていた。
でも、喜美子への愛が、家族への愛が溢れていて、そこが魅力的だった。
喜美子の前では強がって本音が言えない常治が愛おしかった。
喜美子が幼い頃、父に言われた冷たい言葉をぐっと受け取っていた。それでも健気に明るく振る舞う喜美子が印象的だった。
大阪に出る前も、喜美子は泣いて父に「信楽にいたい」と訴えたが、認められなかった。
喜美子にばかり負担を押し付けているように見えていた。
でも、本当のことを言えない常治の心が画面を通して痛いほど伝わってきた。
そんな風に、登場人物の隠れた思いを表現することもなく、 表面上の言葉で「実は分かりあってたよね♪」と押し付けられても納得できなかった。
三郎と浩二、そして裕一の関係はそんな一言で解決するような簡単なものじゃないと思って、ずっと「浩二はこれからどうなるのだろう…」と心配して見ていたから…。
そして、三郎が浩二に遺産を残すことで決着した感もすごくて。
浩二の長年のモヤモヤが、たったこれだけのことで終わらされてしまった。
三郎が亡くなった第55話は、涙なしには見られなかったけど、だからって「騙されたわけじゃないぞ」という気持ちの私なのだ(笑)
以上が、朝ドラ「エール振り返り」でした!
最後まで読んで下さりありがとうございました♪
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