安野光雅さん死去
今日(2020年1月16日)、図書館で安野光雅さんがお亡くなりになっていたことを知った。
追悼のコーナーができていたからだ。
2020年12月24日、94歳でお亡くなりになった。
画家の安野光雅さん死去 「ふしぎなえ」「旅の絵本」:朝日新聞デジタル https://t.co/mBPaQUeIng
— まんぷく♪ (@manpuku_kansou) January 16, 2021
心に残る安野光雅さんの絵本
私は安野光雅さんの絵本が大好きだ。
安野光雅さんの絵本を子どもたちと一緒に楽しんだ。
それはかけがえのない思い出だ。
とくに思い入れがある作品が「まるいちきゅうのまるいちにち」だ。
心に残る1冊だ。
はじめて読んだ時は、意味が分からなかった。
「面白くない本だな」と思った。
でも、この絵本はそうそうたる面々の協力のもとで作られている。
世界8か国、8人の絵本作家が安野光雅さんと一緒になって作られた本だ。
ただのつまらない本であるワケがない…。
童話屋の「まるいちきゅうのまるいちにち」が面白い
このお話は、大晦日から元旦の各国の様子が描かれているんだけど、8つの国の気候や季節、文化、言葉、絵のタッチなどの違いを自然と感じられる絵本だ。
これが、不思議と胸に残るんだ。
「タスケ」という男の子と「テクレー」という犬が無人島から各国の子どもたちにメッセージを送っている…というお話。
最初はきっと意味が分からない。
読み聞かせで、文字だけ読んでペラペラめくっても、きっと面白くないと思う。
なぜ好きになったか自分でも分からないけど、「これ何の話?」と不思議で何度も見ているうちに、いつの間にか好きになっていた絵本だ。
わが家では安野光雅さんといったら、「まるいちきゅうのまるいちにち」がまず出てくる。
大切なものを、心の奥底に感じさせてくれた。
同じ地球にいろんな人が住んでいる…そのことがかけがえのないことなんだと感じた絵本だった。
下心があると絵本はつまらなくなる
絵本は、「勉強になるから…」と下心ありで読むと、たちまち面白くなくなるから不思議だ。
「まるいちきゅうのまるいちにち」は勉強になる。
世界にいろんな文化があることとか、同じ日付でも昼と夜があるとか、そういうことが自然と感じられる。
けど、そういう勉強的なことが伝えたかったわけじゃないと思う。
何か知識を得ようとしたり、学ばせようとしたりするために絵本の読み聞かせをしようものなら、絵本の魅力はなくなると思う。
絵本をただ楽しむ。
そのお話が心に残る。
これが絵本の醍醐味だと私は思う。
良い絵本は心に温かなものを残してくれる
良い絵本は、何年たっても心に残る。
安野光雅さんの訃報を知り、中学生の私の娘は「安野光雅の絵本、面白かったから残念だな…。」と、昔読んだ絵本を懐かしんでいた。
とくに、「まるいちきゅうのまるいちにち」が不思議と面白かったと言っていた。
偉大な作家が亡くなった。
喪失感を感じる…。
たくさんの素敵な絵本を残して下さり、ありがとうございました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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